現在の仕事内容
福岡県保健環境研究所で、食品衛生に関する理化学検査や調査研究を担当しています。私が主に扱っているのは、残留農薬、重金属、アレルギー物質などの化学物質です。食品に含まれる化学物質の量を測定し、それぞれに定められた基準値を満たしているかを確認しています。また、食中毒が発生した際には、原因究明のための検査を行うこともあります。
研究では、環境中の汚染物質が食品にどのくらい含まれているのか、その残留実態を調査するとともに、それらを測定するための分析法を開発しています。適した分析法がない場合には、自分たちで新たな方法を作ることもあります。検査業務と研究業務の両方を通して、食の安全と安心を支えることが私の仕事です。
福岡県保健環境研究所で、食品衛生に関する理化学検査や調査研究を担当しています。私が主に扱っているのは、残留農薬、重金属、アレルギー物質などの化学物質です。食品に含まれる化学物質の量を測定し、それぞれに定められた基準値を満たしているかを確認しています。また、食中毒が発生した際には、原因究明のための検査を行うこともあります。
研究では、環境中の汚染物質が食品にどのくらい含まれているのか、その残留実態を調査するとともに、それらを測定するための分析法を開発しています。適した分析法がない場合には、自分たちで新たな方法を作ることもあります。検査業務と研究業務の両方を通して、食の安全と安心を支えることが私の仕事です。
仕事のやりがい
仕事のやりがいを感じるのは、化学物質の分析法を開発する中で試行錯誤を重ね、その成果が実際の行政に役立っていると実感できたときです。
現在は、食品中での基準がまだ定められていない化学物質について研究しています。化学物質は一つ一つ性質が違っていて、ある意味では、とても素直なんです。それぞれの性質に合わせて、抽出や精製の方法を考え、試行錯誤する中で得た経験が、次の分析法の開発につながっていきます。分析法を確立し、それまで見えなかったものを数値として示せたときには、研究の面白さと達成感を感じます。以前、行政官の方から「貴重な結果ですね」と言っていただいたことがあり、とても印象に残っています。自分が出した分析結果が、食品中の化学物質のリスク管理を考える科学的な根拠となり、行政での検討や今後の対応につながっていくことに、研究の意義と大きなやりがいを感じています。
また、業務の中での経験が新しい発見につながることもあります。以前、環境中のダイオキシンを分析する部署で身につけた手法が、食品分析にも使えるのではないかと気づいたことがありました。新しい手法や技術を身につけ、「自分のスキルが一つ増えた」と感じられることも、この仕事の面白さです。
仕事のやりがいを感じるのは、化学物質の分析法を開発する中で試行錯誤を重ね、その成果が実際の行政に役立っていると実感できたときです。
現在は、食品中での基準がまだ定められていない化学物質について研究しています。化学物質は一つ一つ性質が違っていて、ある意味では、とても素直なんです。それぞれの性質に合わせて、抽出や精製の方法を考え、試行錯誤する中で得た経験が、次の分析法の開発につながっていきます。分析法を確立し、それまで見えなかったものを数値として示せたときには、研究の面白さと達成感を感じます。以前、行政官の方から「貴重な結果ですね」と言っていただいたことがあり、とても印象に残っています。自分が出した分析結果が、食品中の化学物質のリスク管理を考える科学的な根拠となり、行政での検討や今後の対応につながっていくことに、研究の意義と大きなやりがいを感じています。
また、業務の中での経験が新しい発見につながることもあります。以前、環境中のダイオキシンを分析する部署で身につけた手法が、食品分析にも使えるのではないかと気づいたことがありました。新しい手法や技術を身につけ、「自分のスキルが一つ増えた」と感じられることも、この仕事の面白さです。
博士課程に進学したきっかけ
修士課程を修了して就職し、理化学検査や研究に携わる中で、実験をしてデータを得ることはできても、それを解析し、最後までまとめ上げ、論文として発信する力が、まだ自分には足りないと感じていました。自分で課題を見つけ、研究を組み立て、解決して、その成果を発信するところまで、自分の力でできるようになりたい。 そんな思いが大きくなり、博士課程への進学を考えるようになりました。
また、共同研究者の先生方が、お互いの専門性を認め合いながら研究を進めている姿を見て、「自分も、ここが強みだと言える専門性を持ちたい」と思うようになりました。とはいえ、進学するかどうかはとても迷いました。先生から「思い立ったが吉日だよ」と背中を押していただき、働きながら博士課程に進学することを決め、大きな一歩を踏み出すことができました。
修士課程を修了して就職し、理化学検査や研究に携わる中で、実験をしてデータを得ることはできても、それを解析し、最後までまとめ上げ、論文として発信する力が、まだ自分には足りないと感じていました。自分で課題を見つけ、研究を組み立て、解決して、その成果を発信するところまで、自分の力でできるようになりたい。 そんな思いが大きくなり、博士課程への進学を考えるようになりました。
また、共同研究者の先生方が、お互いの専門性を認め合いながら研究を進めている姿を見て、「自分も、ここが強みだと言える専門性を持ちたい」と思うようになりました。とはいえ、進学するかどうかはとても迷いました。先生から「思い立ったが吉日だよ」と背中を押していただき、働きながら博士課程に進学することを決め、大きな一歩を踏み出すことができました。
博士課程で大変だったこと・その乗り越え方
博士課程に入学したのが、ちょうど新型コロナ禍の時期だったので、対面での打ち合わせや学会への参加が制限されるなど、研究活動にもさまざまな制約がありました。職場でも新型コロナウイルスの検査に対応する必要があり、普段とは違う状況の中で、仕事と研究を両立しなければいけませんでした。
思うように研究が進まないときには、一人で抱え込まないようにしました。メールやオンラインで先生方に定期的に相談し、実験の準備やデータを取る際には、同僚や上司がスムーズに進められるようにサポートしてくれました。
この経験を通して、研究は一人だけで進めるものではなく、周りの方々とコミュニケーションを取りながら進めることの大切さを学びました。また、変化する環境に柔軟に対応しながら研究を継続する力が身に付いたと感じています。
博士課程に入学したのが、ちょうど新型コロナ禍の時期だったので、対面での打ち合わせや学会への参加が制限されるなど、研究活動にもさまざまな制約がありました。職場でも新型コロナウイルスの検査に対応する必要があり、普段とは違う状況の中で、仕事と研究を両立しなければいけませんでした。
思うように研究が進まないときには、一人で抱え込まないようにしました。メールやオンラインで先生方に定期的に相談し、実験の準備やデータを取る際には、同僚や上司がスムーズに進められるようにサポートしてくれました。
この経験を通して、研究は一人だけで進めるものではなく、周りの方々とコミュニケーションを取りながら進めることの大切さを学びました。また、変化する環境に柔軟に対応しながら研究を継続する力が身に付いたと感じています。
博士課程の経験から得たもの
博士課程を通して大きく変わったのは、「研究成果を社会に発信すること」に対する意識です。指導教員の先生から、研究者はデータを得るだけではなく、それを発信するところまでが責任であり、役割であるという話を何度も聞きました。最初はその意味がよくわからなかったのですが、研究を続ける中で、少しずつその言葉が腑に落ちてきました。
たとえ基礎的な研究であっても、将来的には何かの施策につながるかもしれない。だからこそ、自分が得たものは、誰かに活用してもらえるように、きちんと形にして残していかなければいけない。論文の一つ一つが何かに役立ち、次につながっていくものだと考えるようになりました。今は、自分が積み重ねた研究成果を、今後の検査や行政施策に活かし、県民の健康や安全につなげていくことも、研究者としての重要な役割だと感じています。
博士課程を通して大きく変わったのは、「研究成果を社会に発信すること」に対する意識です。指導教員の先生から、研究者はデータを得るだけではなく、それを発信するところまでが責任であり、役割であるという話を何度も聞きました。最初はその意味がよくわからなかったのですが、研究を続ける中で、少しずつその言葉が腑に落ちてきました。
たとえ基礎的な研究であっても、将来的には何かの施策につながるかもしれない。だからこそ、自分が得たものは、誰かに活用してもらえるように、きちんと形にして残していかなければいけない。論文の一つ一つが何かに役立ち、次につながっていくものだと考えるようになりました。今は、自分が積み重ねた研究成果を、今後の検査や行政施策に活かし、県民の健康や安全につなげていくことも、研究者としての重要な役割だと感じています。
今後、取り組んでみたいこと
環境中の化学物質が、資源のリサイクルや再利用を通じて再び循環することで生じる課題について研究してみたいと考えています。化学物質には、プラスチックを柔らかくしたり、燃えにくくしたり、紫外線から守ったりするなど、生活を便利で豊かにする大切な役割があります。
一方で、プラスチックのリサイクルが進み、再生素材の利用が広がる中、そこに含まれる化学物質の安全性が課題となっています。リサイクルの過程で、現在では規制されている化学物質が入り込む可能性もあります。例えば、リサイクルプラスチックがおもちゃに使われていれば、赤ちゃんが口に入れることも考えられます。こうした使われ方も踏まえて、安全性を確認していく必要があります。
危険性があるからといって「使ってはいけない」とするのではなく、こうした化学物質の循環について、実態を把握し、適切に管理していくことが重要だと思っています。リサイクルと安全性を両立させるために、リスク管理につながるデータを出していけたらと思っています。
環境中の化学物質が、資源のリサイクルや再利用を通じて再び循環することで生じる課題について研究してみたいと考えています。化学物質には、プラスチックを柔らかくしたり、燃えにくくしたり、紫外線から守ったりするなど、生活を便利で豊かにする大切な役割があります。
一方で、プラスチックのリサイクルが進み、再生素材の利用が広がる中、そこに含まれる化学物質の安全性が課題となっています。リサイクルの過程で、現在では規制されている化学物質が入り込む可能性もあります。例えば、リサイクルプラスチックがおもちゃに使われていれば、赤ちゃんが口に入れることも考えられます。こうした使われ方も踏まえて、安全性を確認していく必要があります。
危険性があるからといって「使ってはいけない」とするのではなく、こうした化学物質の循環について、実態を把握し、適切に管理していくことが重要だと思っています。リサイクルと安全性を両立させるために、リスク管理につながるデータを出していけたらと思っています。
休日の過ごし方
休日は、体育館での筋力トレーニングやキックボクシングなどで体を動かしています。また、時々マラソン大会にも参加しています。もともと走ることは得意ではありませんが、「苦手だからこそ、できるようになりたい」という気持ちで始めました。走っている最中は、エントリーしたことを後悔するほどきついこともありますが、ゴールが近づくと不思議と力が湧いてきます。また、沿道の方とハイタッチをするだけで、こんなにパワーをもらえるんだと驚きます。応援って本当に力になるんだと実感できたスポーツです。
他にも、野菜を作ったり、散歩を兼ねてウィンドウショッピングをしたり、自宅で動画を見たり、読書をしたりと、心身をリフレッシュする時間も大切にしています。
休日は、体育館での筋力トレーニングやキックボクシングなどで体を動かしています。また、時々マラソン大会にも参加しています。もともと走ることは得意ではありませんが、「苦手だからこそ、できるようになりたい」という気持ちで始めました。走っている最中は、エントリーしたことを後悔するほどきついこともありますが、ゴールが近づくと不思議と力が湧いてきます。また、沿道の方とハイタッチをするだけで、こんなにパワーをもらえるんだと驚きます。応援って本当に力になるんだと実感できたスポーツです。
他にも、野菜を作ったり、散歩を兼ねてウィンドウショッピングをしたり、自宅で動画を見たり、読書をしたりと、心身をリフレッシュする時間も大切にしています。
後輩へのメッセージ
一度きりの人生なので、欲張りに楽しんでほしいと思っています。何を楽しいと感じるか、人生の中で何を大切にしたいか、どのタイミングで何を選ぶかは、人それぞれです。仕事、自己研鑽、趣味、出会い、家族との時間など、自分にとって大切なことを大切にしながら、自分なりのバランスで人生を楽しんでほしいです。博士号の取得も、そうした選択肢の一つだと思います。
私自身は、博士号を取得したことで、研究者として挑戦できる機会が広がりました。講演や執筆のお声がけをいただく機会も増え、「この人に任せてみたい」と思っていただけることが、自信にもつながっています。もちろん、博士課程には大変なこともありますが、自分で課題を見つけ、試行錯誤しながら研究を進める経験は、大きな成長につながりました。
私自身、今もまだ悩みながら進んでいるところです。それでも、やらないで後悔するより、まずやってみて、それからどうだったかを考える方がいいと思っています。無理をしすぎる必要はありませんが、「やってみたい」と思ったことには、できる範囲で一歩踏み出して挑戦してほしいです。博士号はゴールではなく、研究者としての入口であり、その先の可能性を広げてくれるものだと思っています。
一度きりの人生なので、欲張りに楽しんでほしいと思っています。何を楽しいと感じるか、人生の中で何を大切にしたいか、どのタイミングで何を選ぶかは、人それぞれです。仕事、自己研鑽、趣味、出会い、家族との時間など、自分にとって大切なことを大切にしながら、自分なりのバランスで人生を楽しんでほしいです。博士号の取得も、そうした選択肢の一つだと思います。
私自身は、博士号を取得したことで、研究者として挑戦できる機会が広がりました。講演や執筆のお声がけをいただく機会も増え、「この人に任せてみたい」と思っていただけることが、自信にもつながっています。もちろん、博士課程には大変なこともありますが、自分で課題を見つけ、試行錯誤しながら研究を進める経験は、大きな成長につながりました。
私自身、今もまだ悩みながら進んでいるところです。それでも、やらないで後悔するより、まずやってみて、それからどうだったかを考える方がいいと思っています。無理をしすぎる必要はありませんが、「やってみたい」と思ったことには、できる範囲で一歩踏み出して挑戦してほしいです。博士号はゴールではなく、研究者としての入口であり、その先の可能性を広げてくれるものだと思っています。